ウッドショックの見通し

6月16日現在、ウッドショックに関する見通しとして、正直断言できる要素はありません。又、ウッドショックの原因の大きな所が輸入材の問題である以上、世界経済の動向にも左右されるため簡単には予測することはできません。
ですが、木材先物取引の市場が高騰していることからもしばらくは続くと考えるべきだと思います。

一般的な木造住宅の見積もり金額のうち木材が占めるのは1割前後と言われています。立ったの1割ですが、分母が大きい価格の1割ですので、やはり影響がないとは言い切れません。計画の変更などで吸収するか支払額を増やすしか方法がありません。又原油価格高騰を受けて、木材だけでなく鉄製品を中心に様々な建材が値上がりしています。

結果的にあらゆる部材・建材・設備が高くなってきていて、建築費全体が高くなっているのが現在の状況です。そして今後の状況を鑑みても下がることはまずないと考えられます。

ただ少しずつではありますが、日本の杉、檜を使っていこうという流れが出てきています。

米松製材品最大手の中国木材(広島県呉市)は秋田県能代市に新工場を建設するため、7日、同市と基本協定を結んだ。地元の木材を加工する製材工場を建設し、製材過程で出る端材などを活用して木質バイオマス発電も計画する。投資額は約200億円を見込み、2024年春の工場の本格稼働を目指す。と言う前向きな記事も見られます。大きな会社がこの様に頑張ってくれるのはとてもいい事だと思います。

ただ、昨年のマスク騒動のときの様に一時的な需要不足を乗り越えたら沈静化してしまうのではないかと言う不安から中小企業は投資が中々できません。ここはもう一企業ではなく、国策として、日本の林業を盛り上げていく必要があると思います。建築業界に携わる人口は沢山いると思いますし、一度なくなると経験が必要な職種が多いだけにダメージが数年から数十年に渡ってしまいます。早めに手を打って欲しいところです。


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