【要因・コンテナ問題】
① アメリカの経済状況と住宅着工数の好調な影響を受けて、世界中からの物資がアメリカに集中し、
そのため、物流コンテナがアメリカに滞留をしていることが原因。
このコンテナ滞留に関しては、物量に比べて港湾作業人工が不足しており、物理的に滞留が起きる状況。
港湾内だけでなく、海上にもコンテナ船が滞留しており、解消時期は不透明。
これに加え、陸送する車とドライバーの人数も、物量に比べて貧弱であり、これも滞留の原因。
② コンテナ自体の劣化に伴う更新が、コロナ禍であることを考慮して需要が減少する予測のもと、
コンテナの新造を控えたことからも、コンテナ不足が発生している。
③ 上海、高雄、釜山などのトランジット港にもコンテナ船が滞留をしており、この荷捌きにも約1か月かかっている状況。
④ 通常はコンテナ配送は往復ともに、荷積をして世界中を巡回しバランスを取っているが、ここ最近は、中国が空のコンテナを強引に、中国に引き寄せているという状況も発生している。これで、コンテナの巡回バランスがさらに悪くなっている状態。
⑤ 今回、スエズ運河にてコンテナ船が座礁し、運行に支障をきたしていることも、今後に影響を及ぼす。
【要因・歴史的背景】
① 木材の羽柄材に関しては、過去から慢性的に供給過多の状況であり、不足感はなくオーダーすればいつでも手に入る状況が続いたため、昨年夏にサプライヤーが供給を絞る(生産調整)を行った。
この同時のタイミングにて、上記のコンテナ不足が発生して、輸入物の供給にダブルショックとなったため。
② この羽柄材の国内製造キャパは、総供給量の 30-40 %程度で、総需要を賄うには乖離があり過ぎたため。
【木材関係の品薄に関して】
上記のコンテナ問題により、北欧からのラミナー材(柱・梁の原料)の入荷が不安定で、国内製造もこの原料の入荷次第ということで、今後の生産計画が作れないし、見込みが立たない状況。(先が見通せない)
この様な中で、羽柄材においても、上記の様なことが原因で、国産で賄うことも出来ずに品薄状況が続いている。
現在、市場ではパニック状態となっていることにより、どこまで素材が行きわたっているのかも不明な状況。(仮需が起きている可能性が高い)